ハマの火の玉 FIREBALLがセレクトする 口説きの1曲!

毎週迎える全52組のゲストDJ/アーティストが選曲したプレイリストとともに、その“アーティスト像の裏側”= “BEHIND THE MIX”を探っていく『RDMS Powered by SMIRNOFF』。

ゲストの選曲から導き出される、バックグラウンド、歴史、価値観、哲学に迫る!

第2回目は、暑くなってきたこの季節にピッタリのゲストが登場! ジャパニーズレゲエシーンの黎明期から第一線で活躍し続け、“ハマの火の玉”の異名を持つレジェンド・グループ:FIRE BALLから、CHOZEN LEEとJUN 4 SHOTが、自らのバックグラウンドを語る! パイオニアとしての挟持と進化をつづける彼らの魅力の素顔に迫る!

CHOICE 1
クラブで遊び始めた頃に、現場で聴いてビビッときた曲
JUN 4 SHOT“MIX UP”U.U MADOO & CAPTAIN BARKEY

JUN 4 SHOT「スロウからディージェイがガツガツ入ってくるレゲエの醍醐味がある曲で、僕らの世代だと定番。サビがキャッチーだし、名曲のカバーということもあって入りやすかったですね」
CHOZEN LEE「この曲は、いまかけてもすごい盛り上がる! 永遠のクラシックだね」

元ネタは1960年代にアメリカで活躍したスキータ・デイビスの“The End Of The World”(1963年リリース)。イントロのスキータ・デイビスによるゆったりとしたフレーズから、突然キャプテン・バーキーがインし、畳み掛ける展開は盛り上がること間違いなし!
1988年にリリースされて以降、コンビネーションチューンのお手本とも言われ、20年以上も現場で愛されつづけるクラシック中のクラシックだ。

CHOICE 2
いままでもこれからも繰り返し聴くであろう永遠の名曲
JUN 4 SHOT & CHOZEN LEE“Could You Be loved”Bob Marley

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Could You Be loved
Bob Marley

ジャンル: レゲエ, ミュージック

CHOZEN LEE「“一生聴ける”となるとやっぱりボブ・マーリーになる。でも、ボブ・マーリーも曲がいっぱいある(笑)。全曲いいんだけど、“Could You Be loved”は、ライブでカバーをやらせてもらったりもするし、愛着があるね」
JUN 4 SHOT「やっぱこの曲の歌詞のようでいたいんだよね。最近は子どもにもボブ・マーリーを聴かせているんだ。そういった意味でもボブ・マーリーの曲は“聴き継がれていく”ものばかりだと思う」

“永遠の名曲”というテーマに2人が挙げたのは、やはり“レゲエの神様”ボブ・マーリーの一曲。「基本的にはボブ・マーリーの曲全般が永遠の名曲」とのことだが、敢えて選ぶとすればという意味で2人がチョイスしたのがこの曲。
“Cloud You Be Loved”はボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの最後のアルバムとなった「Uprising」(1980年)に収録。他に候補に上がったのは“Redemption Song”や“Jammin’”など。

CHOICE 3
FIRE BALLに聞く!レゲエ以外に好きな音楽ジャンルは?
CHOZEN LEE/“Ain’t Got No, I Got Life(Groovefinder Remix)”Nina Simone

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Ain’t Got No, I Got Life(Groovefinder Remix)
Nina Simone

ジャンル: ポップス, ミュージック

CHOZEN LEE「98~99年にNYへ行っていた頃にレコード屋でたまたま聴いたのがニーナ・シモンの“Ain’t Got No, I Got Life”。それまでニーナ・シモンの存在も知らなかったんだけど、この曲を聴いて衝撃を受けた。
NYは俺にとっては、“挫折”“孤独”“出会い”の街だったから、まさに挫折して、孤独になったときにこの曲に出会って救われた。
“私にはこれがある”って部分がすごく響いたんだ」

NY時代に挫折を味わったCHOZEN LEEに勇気を与えたニーナ・シモンの“Ain’t Got No, I Got Life”。“私には家がない 靴がない お金がない……”と自分が社会的な地位も物理的な財産もなにもないことを歌う冒頭から、“私には髪がある 頭がある 脳がある……私には命がある”と自らの生命を賛歌していく。“生きている”素晴らしさを力強く、神聖に歌い上げるニーナ・シモンの“Ain’t Got No, I Got Life”は、あなたがつまづいたときにもきっと勇気を与えてくれるはずだ。

CHOICE 4
FIRE BALLに聞く! 2人にとって思い入れのあるヒップホップの曲は?
CHOZEN LEE/“Changes”2PAC
JUN 4 SHOT/“Straight Outta Compton”NWA

レゲエとヒップホップは、日本の音楽シーンでも密接な関係がある。もちろんCHOZEN LEEとJUN 4 SHOTの2人もヒップホップから大きな影響を受けた。

CHOZEN LEE「ヒップホップも当たり前のように聴いてきて、自分も日本語でレゲエをやるにあたって、BUDDHA BRANDに強く影響を受けた。日本語でもこんなに深いリリックを書けるんだなって」

そんなCHOZEN LEEが選曲したのは、2パックの“Changes”。ニーナ・シモンと同様にNY時代に出会った楽曲で、CHOZEN LEEに勇気を与えてくれたのだと言う。
そして、JUN 4 SHOTは、MC RYUも「ラジオでかけるのは初めて」と語る“危険な”曲を選ぶ。

JUN 4 SHOT「LAのギャングを描いた『Colors』(邦題『カラーズ 天使の消えた街』1988年公開)って映画があって、それに憧れてみんながバンダナを巻いてた」

この映画が公開された時期、西海岸でギャングスタラップの伝説的グループが活躍。それが、アイス・キューブ、ドクタードレー、イージー・Eらが所属していたNWAである。
歌詞の内容があまりにも過激すぎて、放送コードに抵触するのはザラ。さらにその内容が社会問題に発展し、FBIからマークされるなど音楽史に残る最凶のヒップホップグループだ。
しかし、その音楽性も高く評価されており、後のシーンにも大きな影響を与えた。“Straight Outta Compton”は彼らのファーストアルバムに収録されたリードトラックで、ヒップホップを語る上で欠かすことのできない重要な1曲だ。

CHOICE 5
ベイサイドを車で走りながら助手席の女の子に聴かせたい1曲
JUN 4 SHOT/“I’ll Get Along”Michael Kiwanuka

UKのソウルシンガー:マイケル・キワヌカのデビューアルバム「Home Again」(2012年)に収録され、後にシングルカットされた“I’ll Get Along”。

JUN 4 SHOT「己を知るためには、相手と離れる時間も必要なのかなと思っていて。互いに自分を見つめ直す時期があって、また会ったときに尊敬し合える存在になれたらいいなって。
でも、ひとつ言えるのは、俺の隣に乗ってこの曲がかかったら、『危ない!』って思った方がいい(笑)」

とJUN 4 SHOTが語るように、“君のことが大好きだけど、少しのあいだ独りでやっていくよ”という切ない内容が、ノスタルジー溢れるフォーキーなサウンドで歌われるこの曲だが、そこに悲壮感はあまり感じない。
“好きで仕方がないけど、距離が必要”。そんなことを感じたことがある人もおそらく多いだろう。しかし、そんな歌詞の内容とは関係なく、JUN 4 SHOTがこの曲をかけたときは“本気”だということを、女性は覚えておいてほしい。

CHOICE 6
この声には負けるわ……歌声の美しい女性シンガーの曲
JUN 4 SHOT & CHOZEN LEE/“Rainbow”PUSHIM

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Rainbow
PUSHIM

ジャンル: レゲエ, ミュージック

CHOZEN LEE「音源を初めて聴いたときも驚いたけど、やっぱりライブがすごい」
JUN 4 SHOT「PUSHIMの曲を聴くと、やっぱり“心”が入っているって感じますね。海外のアーティストもPUSHIMの声を聴くと驚くんですよ。言葉はわからなくても、音として伝わっているってことだからね」
CHOZEN LEE「初めて会ったのはすごい昔で……20年近い付き合いだね」
JUN 4 SHOT「LEEの家に泊まっているもんね。一夜をともにしているんですよ」
CHOZEN LEE「8人くらい一緒だったけどね(笑)」

2人が心から賞賛をおくる女性シンガーは、盟友とも言えるPUSHIM。
“音楽は国境を越える”というのは使い古された言葉かもしれないが、2人が語ってくれたのは、言葉の意味が通じなくても“ソウル”は伝わるというリアルなエピソードだ。
“RAINBOW”は2008年リリースのPUSHIMにとって16枚目のシングル。数えきれないほどの音源を聴いてきた2人が太鼓判を押すPUSHIMの歌声を、ぜひ改めてこの機会に。

今回の選曲を見て、よりFIRE BALLに対して親しみを抱いた方も多いではないだろうか。

「永遠の名曲」では、期待通りにボブ・マーリーの楽曲を挙げ、その愛を語り、「ヒップホップの曲」ではギャングスタに憧れたエピソードを披露、「女の子に聴かせたい1曲」やニーナ・シモンに助けられた話など、似たような思い出を持っている方も多いだろう。

また今回の選曲の多くに共通していたのは、“歌詞”を理由に挙げていること。このことは、2人もまた弱った時に、歌に勇気をもらってきたのだと理解できるし、彼らがこれだけ多くの人から支持を受けるのは、飾らない等身大の自分をさらけ出し、音楽に乗せてメッセージを発しているからに他ならない。

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