マッチョ系が好き?かつて“R&B王子”と称された DJ KOMORIの太い一面。

毎週迎える全52組のゲストDJ/アーティストが選曲したプレイリストとともに、その“アーティスト像の裏側”= “BEHIND THE MIX”を探っていく『RDMS powered by SMIRNOFF』。

ゲストの選曲から導き出される、バックグラウンド、歴史、価値観、哲学に迫る!

第10回目は、過去に“R&B王子”とも称され、卓越した審美眼と音楽への造詣の深さで年間200本以上のパーティスケジュールをこなすDJ KOMORI。DJとして現場に立ち続ける一方で、オリジナル楽曲のリリースやアーティストへの楽曲提供などプロデューサーとしても活躍。さらに東京ガールズコレクションなどのファッションシーンでもサウンドプロデュースを担当。
R&BからEDM、ハウス、ヒップホップまでメロディラインを重視したプレイで高い人気を誇る国内トップDJ。DJ KOMORIを形作った音楽が今夜、その選曲から明らかに!

CHOICE 1
初めてDJをしたときにセットに入っていた曲
EPMD“Crossover”

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Crossover
EPMD

Genres: Hip-Hop/Rap, Music, East Coast Rap, Hardcore Rap, Hip-Hop

「17~18年前なので、記憶が曖昧なんですけど、この曲だけは絶対に入っていたなって。当時はヒップホップ~R&Bをプレイしていましたが、僕は街中にある『DJ募集中』というフライヤーを見かけたのがきっかけで、東中野にあるDJバーのようなお店で初めてプレイしましたね。2~30人入ったらいっぱいになるようなお店でした。やっぱり人前でDJをしたいという気持ちが強かったんでしょうね」

DJ KOMORIのDJデビューを体験できた人は、羨ましい限り。EPMDは、エリック・パリッシュ・メイキング・ダラーズの略で、エリック・サーモンとパリッシュ・スミスの2人組。DJ KOMORIがセレクトした“Crossover”は、1990年代のヒップホップクラシック。当たり前のことだが、DJ KOMORIにもこういった下積み時代があると考えると、感慨深い。しかしそれも、フライヤーを見て応募するという行動力があってこそ!

CHOICE 2
いま注目している若手のアーティストの一曲
<邦楽では…> 安田レイ“Brand New Day”

「iTunesを聴いていて、いいなと思って、アルバムも買ったんです。最近、邦楽は聴いていなかったんですけど、安田レイさんのアルバム『Will』はよく聴いていますね。もともと元気ロケッツでボーカルをやっていた方で、R&Bっぽくもあり、ポップスの元気なところもあってスゴい好きですね」

<洋楽では…>Bondax“All I See”

「UKのアーティストで、ポスト・ディスクロージャーと呼ばれているんです。まだ20歳くらいのプロデューサーデュオで、ディスクロージャーやサム・スミスが注目され始めたときにSoundCloudで見つけました」

興味深いセレクトとなった。邦楽では、安田レイ。コメントにもある通り、00年代に起きたハウス・ムーヴメントを牽引した元気ロケッツのボーカルとして13歳でデビュー。現在はソロシンガーとして精力的に活動を展開している注目アーティストだ。
そして、ボンダックスは、UKの若手プロデューサーデュオとしていま高い注目を集めている存在。どちらもスタンダードなR&Bではないが、しっかりとR&Bのグルーヴを感じられるアーティストである。

CHOICE 3
好きなのに、現場ではかけられないor踊れない曲
John Mayer“Your Body Is A Wonderland”

「色んな現場があるので、メロウな曲をかける機会も多いのですが、R&Bでもなくダンスミュージックでもないというところで、一番好きなのはジョン・メイヤー。ブルースのテイストも入っているので、なかなかかけづらいかも(笑)」

現代の三大ギタリストとも称される一流プレイヤーでありながら、シンガーソングライターとしても超一流。2003年にはこの“Your Body Is A Wonderland”でグラミー賞を獲得しているのがジョン・メイヤー。親日家としても有名で、高校生の頃に日本に短期留学していた他、数々のエピソードを残している。

CHOICE 4
最近現場でよくかける今年一番のビッグトラック
Yolanda Be Cool & DCUP“Soul Makossa”

「めちゃくちゃ盛り上がるというよりは、どこでもかけることができるんです。自然に盛り上がるし、この曲を知らない人でも踊ることができる。他にはジェス・グリンの“Hold My Hand”とかも好きですね!」

ヨランダ・ビー・クール&Dカップと言えば、“We No Speak Americano”(邦題“パッパラ☆アメリカ~ノ”)の大ヒットで知っている方もいるだろう。相変わらずのお馬鹿加減とラテン~アフロ・ファンクのノリに自然と体が動きだす。誰もが知っている大ネタではないけれど、こういう曲をどれだけ知っているか、という引き出しがDJの懐の深さを示している。

CHOICE 5
“笑い”というキーワードで連想した曲
Akinyele“Ak Ha Ha! Ak Hoo Hoo?”

「“笑い”を連想するというより、すでに“笑っている”曲ですね(笑)。」

“男らしさ” というキーワードで連想した曲
P.Diddy And The Bad Boy Records feat. Busta Rhymes & MOP“Bad Boy For Life(Remix)”

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Bad Boy For Life(Remix)
P.Diddy And The Bad Boy Records feat. Busta Rhymes & MOP

ジャンル: ヒップホップ/ラップ, ミュージック, イースト・コースト・ ラップ

「イントロもタイトルもまさに“男らしい”ですよね」

“笑う門には福来たる”なんて言葉が昔から伝わっているのは、実際にポジティブな効果があるゆえ。人が笑顔でいるのを見るとその気持ちが伝播することもあるし、笑い声も同様だろう。このアキネリの曲は、90年代を代表するクラシックで、嫌なことも笑い飛ばしてしまえ!という勢いが全開!<CHOCE1>と同様にDJ KOMORIのキャリアを物語る90年代ヒップホップからのセレクトとなった。
逆に“男らしい”曲には、コテコテのハードなヒップホップをセレクト。いつの時代でも男は“ワル”に憧れるものだが、DJ KOMORIも外見とは裏腹のコワ~い一面があったりして……?(笑)。

CHOICE 6
DJ KOMORIの転機になったリミックス作品
EARTH WIND AND FIRE“September(DJ KOMORI REMIX)”

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September(DJ KOMORI REMIX)
EARTH WIND AND FIRE

ジャンル: R&B/ソウル, ミュージック, ファンク, ロック, ソウル, コンテンポラリー R&B

「昔からすごく好きな曲だったんですけど、2年前に正式のリミックスのオファーをいただいて、本人たちにも会う機会があったんです。『よかったよ』って言ってくれて、すごく光栄でしたね。
僕がリミックスをするときは、“曲のイメージを壊す”よりは“曲の良さを活かす”スタイル。曲の良さに、どれだけ自分の良さを乗せられるかってことを考えますね」

1970年に結成され、いまだに現役。ディスコ界のレジェンドバンドであるアース・ウィンド・アンド・ファイアの“September”のDJ KOMORI REMIXをセレクトしてくれた。
ちょうど暦も9月に入ったということもあり、じつにタイムリー。同作は1978年のリリースのシングルだが、いまだにフロアでもかけられる名曲中の名曲だ。

CHOICE 7
これはやられた!と思ったリミックス作品
Pitbull/Time of Our Lives feat. Ne-Yo(DJ DOOBIOUS TRAP REMIX)

「原曲ももともと好きだったんですけど、このトラップリミックスはすごく音楽的にも考えられていて、やられた~って思いました」

ピットブルの近年の代表作であるニーヨとの共作。本作は、トラップとは言え、原曲のメロディラインがより強調され、ハードなビートとのコントラストがくっきりと浮き彫りになり、よりドラマティックな展開となっている。

90年代ヒップホップのクラシックやディスコ、ソウル、ファンクなど幅広いセレクトをしてくれたDJ KOMORI。王道R&Bは今回一曲もなしという意外な結果となった。
柔らかくソフトな外見もしかり、そのプレイからも“美メロ”な印象が強い彼だが、今回はハードめのセレクトが多かった。やはり“R&B”の印象は彼の数ある顔のうちのひとつであり、もちろん今回のセレクトも一面に過ぎないわけだが、実は太い低音が好きだったり、マッチョな楽曲が好きだったり……と、もっともっとDJ KOMORIを掘り下げてみたい! そう思わせてくれる選曲となった。

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