Fake Eyes ProductionのDJ MAARとShigeo JDは相思相愛!?

毎週迎える全52組のゲストDJ/アーティストが選曲したプレイリストとともに、その“アーティスト像の裏側”= “BEHIND THE MIX”を探っていく『RDMS powered by SMIRNOFF』。

ゲストの選曲から導き出される、バックグラウンド、歴史、価値観、哲学に迫る!

これまでにSBK、The SAMOS、moldなどダンスミュージックとライブサウンドを融合したスタイルで活躍をつづけてきたShigeo JD。そして、DEXPISTOLSとして東京のストリート~アンダーグラウンドシーンを牽引し続けてきたDJ MAAR。このふたりが新たに結成したプロデュースユニット:Fake Eyes Productionが第12回目のゲストとして登場!
9月16日には、FRANKO、マドモアゼル・ユリア、JON-E、TAAR、SEKITOVAなどをフィーチャーした最新作「Free Your Mind EP」をリリースし、iTunesチャートでも好アクションを見せている注目の2人! さすがキャリアが充実したベテランの手腕! とは言え、ユニットとしての活動はまだまだ始まったばかり。実際の相性はどうなのよ? という疑問を今回は2人のプレイリストで検証してみました!

CHOICE 1
相方の過去作品で好きな曲
MAARセレクト:The Samos“Monotony”
Shigeo JDセレクト:DEXPISTOLS/NEW JACK HOUSE feat. JON-E

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NEW JACK HOUSE feat. JON-E
DEXPISTOLS

ジャンル: ダンス, ミュージック, エレクトロニック

MAAR「ライブで“Monotony”を演奏されるとグッとくるんですよね。ライブでこの曲が始まると、絶対に最前列に行っちゃう(笑)。本当にいい曲」
Shigeo JD「ライブハウスとかでこの曲やると、最前列の女の子をかきわけて、MAARが歌いながら現れるんだよね(笑)。僕が一番好きなのはDEXPISTOLSの“NEW JACK HOUSE”。PVも自分でディレクションしていて、すごくかっこいい。クリエイティビティが溢れている」
MAAR「この曲は制作がギリギリで(笑)。ギグで韓国に行っているときに、あともう何時間かで曲を完成させなきゃリリースできないって状況になっちゃって、ホテルで1人で完成させた。相方のDARUMAが付き合ってくれるかと思ったら、焼肉食べに行っちゃった(笑)」

ユニットを結成するのは、もちろん互いの音楽哲学が共鳴し合ったからに他ならない。The SAMOSの“Monotony”は、Shigeo JDが長年培ってきたダンスミュージックとロックの高次元の融合が楽しめる一曲。またDEXPISTOLSの“NEW JACK HOUSE”はラッパーのJON-Eをフィーチャーしたエレクトロとヒップホップのミクスチャーサウンド。いずれも2人のスタイルを如実に表した楽曲と言えるだろう。

CHOICE 2
ふたりの相性を検証!【1】
相方が最近気に入ってるっぽい曲
MAARセレクト:Gipsy Kings“Volare”
Shigeo JDセレクト:superpitcher“baby’s on fire”

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Volare
Gipsy Kings

ジャンル: Latino, Music, World, Europe

MAAR「いろいろと勘ぐっちゃったけど、とりあえずこの曲。PVに出てそうだし(笑)」
Shigeo JD「これ、俺の顔だけでセレクトしてるだろ。俺がジプシーっぽいだけだろ」
MAAR「いやいや、どこかでこの曲がかかっていて、『いい曲だよね~』って話したじゃん! で、どうなの? この曲は好きなの?」
Shigeo JD「……好きです」
MAAR「だろ!?」
Shigeo JD「逆に俺が選んだのが“baby’s on fire”なんだけど……MAARはこれ好き?」
MAAR「好き(笑)」

段々と雲行きが怪しくなってくる2人の関係……。互いのことを知りすぎて、勘ぐりすぎるMAARと意外と素直に選曲をするShigeo JD。カップルか!? と突っ込みたくなるが、しっかりと好きなものの傾向は熟知しているようだ(笑)。ジプシー・キングスの“Volare”はお茶の間でも多くの人が耳にしたことのある楽曲のはず。

CHOICE 3
ふたりの相性を検証!【2】
お互い同じ曲を選ぶかチェック:「これは100点だ」と思えるクラシック
MAARセレクト:Limahi“Never Ending Story”
Shigeo JDセレクト:The Sabres of Paradice“Wilmot”

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Never Ending Story
Limahi

ジャンル: ポップ, ミュージック

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Wilmot
The Sabres of Paradice

ジャンル: エレクトロニック, ミュージック, ダンス, テクノ, レゲエ, アンビエント

Shigeo JD「これは間違いないと思う。絶対好きだからね。(~曲が流れる~)どう?」
MAAR「いや、好きだよ。好きだけどさ、Shigeo JDがこんなストレートに選んでくるとは思わないもん(笑)」
Shigeo JD「嘘でしょ!? 完全に当てにいったんだけど(笑)。MAARは何を選んだの?」
(~曲が流れる~)
Shigeo JD「いやいやいや」
MAAR「これ、ジョルジオ・モルダーだよ? 日本版は羽賀研二さんが歌っているんだよ? 100点でしょ!?」
Shigeo JD「これ、俺のこと考えてないでしょ? ジョルジオ・モルダーは君の中で100点なわけで」
MAAR「羽賀研二は!?」
Shigeo JD「200点!」

夫婦か!? と突っ込みたくなる仲の良さ(笑)。まるで漫才の掛け合いのようだが、ここでも“当てにいった”結果、深読みし過ぎという結果に…。Shigeo JDがセレクトしたのは、UKアンダーグラウンドの賢人:アンドリュー・ウェザーオール率いるユニット:The SABRE of PARADISEの楽曲。対して、MAARは真面目なのかふざけたのか、映画『ネバー・エンディング・ストーリー』のテーマをセレクト。

CHOICE 4
ふたりの相性を検証!【3】
お互い同じ曲を選ぶかチェック:カッコいいと思う「2人組」の曲
MAARセレクト:Two Lone Swordsmen“The Lurch”
Shigeo JDセレクト:Sucide“Ghost Rider”

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Ghost Rider
Sucide

ジャンル: オルタナティブ, ミュージック, エレクトロニック, ロック, アダルト・アルタナティブ, パンク, クラシック, Modern Era

Shigeo JD「これはDaft Punkって言ったら、ベタになるから避けました。ここはシゲオ流の変化球でSucideの“Ghost Rider”」
MAAR「いや、変化球じゃないじゃん! 普通じゃん(笑)」
Shigeo JD「MAARは何を選んだんだよ?」
MAAR「Two Lone Swordsmanの“The Lurch”」
Shigeo JD「これも普通だよ!」
MAAR「要はアンドリュー・ウェザーオールが好きっていう(笑)。ちょっとだけズレちゃったかな」
Shigeo JD「ちょいズレだったね。惜しかったな~」

今度はMAARがアンドリュー・ウェザーオールものを選ぶというニアミス(笑)。ふたりにとってカッコいい曲とは「カッコつけすぎてなくて、隙とユルさがある曲」(本人談)らしく、この2曲はその通りの楽曲。またいわゆるバンドサウンドの好みも共通。これはFake Eyes Productionが標榜するスタイルにも通じるところだろう。ちょっとずつ近寄ってきた2人の選曲。次こそピタリが来るか!?

CHOICE 5
各年代で思い入れのある曲【1】
80年代で好きな曲
Shigeo JDセレクト:Paul McCartney“Temporary Secretary”
MAARセレクト:RCサクセション“明日なき世界”

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Temporary Secretary
Paul McCartney

ジャンル: ポップ, ミュージック, ロック, プログレロック / アートロック, ロックンロール, ソフト・ロック, アリーナロック, ポップ / ロック, エレクトロニック, アダルトコンテンポラリー, クラシック

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明日なき世界
RCサクセション

ジャンル: ロック, ミュージック, ポップ, シンガーソングライター

Shigeo JD「80年代にポール・マッカートニーがこの曲やったらあかんでしょっていう」
MAAR「もうテクノっていうか、アシッド・ハウスだよね」
Shigeo JD「自分でこの曲をリエディットして、クラブで『どうだ!?』ってかけたら、既にRadio Slaveがリエディットしてた(笑)」
MAAR「俺が選んだのは、いまの社会情勢にピッタリ。歌詞をじっくりと聴いてほしいですね」

選曲の方向性は異なるが、2人の主張が強く出た回答となった。
ビートルズの楽曲は知っていても、ポール・マッカートニーのソロ曲はあまり……という方も大勢いると思うが、“Temporary Secretary”を聴けば、ビートルズがなぜ現在でも絶対的な音楽的評価を獲得しているのか理解できるはずだ。
またMAARのセレクトは日本のロックレジェンド:忌野清志郎が率いたRCサクセション。安保法案に揺れる現況に対してのMAARなりの考えがこの選曲に表れた。

CHOICE 6
各年代で思い入れのある曲【2】
00年代で好きな曲
MAARセレクト:Chicken Lips“He Not In”
Shigeo JDセレクト:LCD SOUNDSYSTEM“Losing My Edge”

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He Not In
Chicken Lips

ジャンル: ダンス, ミュージック, ハウス

MAAR「この時代のダンスミュージックが、一番バランスがとれていたような気がするんだよね。この曲がイビサのダンスチャートとかに入ってたし」
Shigeo JD「この時代はバンドやライブでのアクトが結構ダンスミュージックシーンにもいたんだけど、最近はめっきりだよね。そういった意味で俺が選んだのも、生バンドでも出来るしDJでもかけられる曲」
MAAR「歌詞もいいんだよね。『僕は何年にどこに行って~』ってひたすら自分が行ったライブの話をしているだけ(笑)」

“バンドサウンド×ダンスミュージック”という構図がここでも登場。以前にMAARは“植木等流”という発言をしていたことがあるが、彼は適度に力を抜いた感覚を好む。“適当”という言葉はネガティブにとられがちだが、本来は“ちょうどよいこと”というポジティブな意味を持つ。そういえば、Fake Eyes Productionの1st EPのタイトルは「Take It All」。テイク・イット・オール。テイキットール。テキトー…。違うかな?

CHOICE 7
DJではかけられないけど大好きな、踊れない曲
Shigeo JDセレクト:Jamie Cullum“I’m All Over It”

Shigeo JD「MAARはかけられるかもしれないけど、俺はかけられない。ジェイミー・カラムがすごく好き。クラブから帰ってきて、何も収穫がなかったとき……女の子のことじゃないよ(笑)。なにもなかったな~って家に着いたときに、聴くことが多いね」

クラブで女の子を持ち帰れなかったのではなく、音楽的な出会いやインスピレーションを得られなかったときに、家に1人で聴くのだという。タイトルを直訳すると“全部終わった”。ちょっとした脱力感が伴うが曲調はすこぶる明るいので、どちらかと言うと「今日はなんもなかったな!」というあっけらかんとした心情か。
ジェイミー・カラムは、UKのシンガーソングライター。ジャズを基調とした文学的なリリックとスウィートなメロディで世界的に高い評価を得ている。この曲を家でひとりぼっちで聴くShigeo JDを想像すると、すこし可笑しい。

2人の人柄ゆえか、いつになくユル〜く笑いが絶えない回となった。クラブやライブハウス、あるいはメディアでのインタビュー等では音楽にストイックな姿勢を見せてくれる2人だが、今回垣間見えた素顔はいかがだったろうか?
相性チェックで最終的には共通の楽曲はなかったが、その分だけ2人の音楽性が理解できる内容となり、どれだけ仲が良いんだよ!と突っ込みたくなるほどだった。今回の選曲をチェックして頂ければ、Fake Eyes Productionの音楽性も少しずつ見えてくるはずだ。

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