エロい楽曲といえばこの人! DJ HASEBE

毎週迎える全52組のゲストDJ/アーティストが選曲したプレイリストとともに、その“アーティスト像の裏側”= “BEHIND THE MIX”を探っていく『RDMS powered by SMIRNOFF』。

ゲストの選曲から導き出される、バックグラウンド、歴史、価値観、哲学に迫る!

第32回目のゲストは、R&B~ヒップホップの国内シーンきっての人気DJ、HASEBEが登場! 数多くの人気レギュラーパーティのレジデントを務める一方で、手がけてきたミックスCDはすべてがヒット。オーディエンス、リスナーからの信頼度が高い上に、プロデューサー、リミキサーとしての実績も抜群! 常にシーンの一歩先を読み、ヒットメイカーとして君臨するDJ HASEBE。その音楽哲学、バックグラウンドを選曲から読み解く!

CHOICE 1
聴けば青春時代に引き戻される曲
Beastie Boys“Shake Your Rump”

「高校2~3年の頃で、スケボーブームとかダンスのカルチャーに触れる機会が多かったし、バンドもやってたので、ビースティ・ボーイズは入りやすかった。
地元が千葉県の木更津市で、当時はディスコでバイトをしてました。そこの店長にいろいろな音楽を教えてもらってました。当時から漠然と、音楽で飯を食いたいとは思っていましたね」

1989年リリースのビースティ・ボーイズのシングル作。ヒップホップといえば黒人の音楽というイメージがまだ強かった時代に、白人によるラップ、そしてパンクやロックの要素の融合など様々な革新を成し遂げたビースティ・ボーイズ。当時組んでいたバンドでは、ギター&ボーカルを担当し、邦楽のコピーをしていたと言うHASEBE少年。ビースティ・ボーイズというカリスマの存在は、彼に大きな影響を与えたばかりか、青春の一コマとして深く刻み込まれている。

CHOICE 2
自身のキャリアのターニングポイントになった曲
Sugar Soul“今すぐ欲しい feat. Zeebra”

itunes

Sugar Soul
“今すぐ欲しい feat. Zeebra”

ジャンル: R&B/ソウル, ミュージック, ワールド

「やっぱこれかな~って。1996~1997年に日本語ラップが盛り上がってきて、自分はDJ/ビートメイカーとして人とは違うことをやりたいなって思ってた。日本語R&Bはまだほとんど手つかずだったので、やっちゃったもん勝ちかなって。
自分のキャラクターを形成して、色々なチャンスを掴むきっかけになった重要な楽曲ですね」

日本語R&Bの金字塔である「今すぐ欲しい」。1997年にリリースされたSugar Soulのデビュー作に収録されており、DJ HASEBEのプロデュース作品である。
コメントにある通り、“誰もR&Bはやってない”という視点で、一躍DJ HASEBEはシーンにおいての立ち位置を確立することになる。
また歌詞もかなりオトナな内容(要はエロい)で、この頃から“DJ HASEBE=(もちろんいい意味で)エロい”というイメージが付き始めたのかもしれない。

CHOICE 3
日本のヒップホップシーンの未来を感じる曲
加山雄三 feat. PUNPEE“お嫁においで2015”

「PUNPEEくんとは1回くらいしか話したことがないんだけど、SNSのタイムラインでPVが流れてきたのを観て『すげえかっこいいな』って思った。日本人独特のグルーヴとか脱力感、強い個性がおもしろい。PVもすごく面白い」

原曲は、若大将こと加山雄三の1966年のシングル。国民的というか昭和の古き良き日本を想起させるこの名曲を、約50年の時を越えて、PUNPEEが再解釈。
2015年の末にリリースされ、大きな話題となったのは記憶に新しいところだが、大きな話題となったのは記憶に新しいところだが、自分が生まれる前の曲を現代的にリミックスしてしまう発想とそのセンスには、明るい未来しか感じない。

CHOICE 4
影響を受けた、先輩世代アーティストの曲
Deee-Lite“Groove Is In The Heart”

「デ・ラ・ソウルとかもサイケデリックでヒッピー寄りだったけど、Deee-Liteはもっともっとサイケで飛び抜けて目立ってた。
僕はシーンで影響を受けた先輩ってほとんどいないんです。自分の個性を出したかったんで、あえて遮断していたんですが、TOWA TEIさんは別格ですね」

キャリア初期から自らのオリジナリティを重視し、あえて他からの情報をシャットダウンするよう意識していたというDJ HASEBE。それでもかっこいい曲はどうしても耳に届いてしまうもの。
HASEBEがここで挙げてくれたのは、TOWA TEIも在籍したDeee-Liteのデビュー曲“Groove Is In The Heart”(1990年)。全米4位を記録するほどの大ヒットとなったこの曲は、ハウスを基調とした斬新なプロダクションに様々なジャンルが溶け込んでいる。エッジーなファッション性が光るPVも話題になり、何から何まで衝撃的だった。

CHOICE 5
今でも普通に聞ける、70年代の曲でオススメを一曲
冨田 勲“スター・ウォーズのテーマ”

「シンセサイザーの神様、冨田 勲さんの曲ですね。親父がCDを持っていて、小学生時代、寝る時によく聴いていました。後半にドロイドのやり取りがあったりして面白かった。
今でも聴けるというより、やっぱり思い出深い曲って感じだね」

1970年代よりシンセサイザーを使った創作活動を始め、アルバム「月の光」が世界中で大ヒット。グラミー賞4部門にノミネートされるなど様々な快挙を成し遂げた偉大なるアーティスト・冨田 勲。
この“スター・ウォーズのテーマ”は、通称“宇宙3部作”のうちの第2作目となる「宇宙幻想」(1978年)に収録されている。「宇宙幻想」には、“スター・ウォーズのテーマ”のほか、クラシック音楽の名作“ツァラトゥストラはかく語りき”や“アランフェス協奏曲”なども収録されており、生楽器で演奏されていたものをシンセサイザーで再構築する様式が見られる。

CHOICE 6
いまだに魅力が色褪せない、90年代の曲
Queen Latifah“Fly Girl(12” Club Mix)”

「1990年代には好きな曲がありすぎて、死にそうになりました(笑) 個人的にC.J.マッキントッシュが好きなんで、彼のリミックスをチョイスしました。
原曲よりエレクトロ・サックスが濃く入っていて、手数が多いビート感とか洒落ていて、確実に影響を受けていますよね」

女性ラッパーの第一人者として知られるクイーン・ラティファの“Fly Girl”(1991年)を、名プロデューサーとして知られるC.J.マッキントッシュがリミックスを手掛けた作品。
C.J.マッキントッシュの特徴は、とにかく美しいメロディかつグルーヴィーであること。セレクトされたリミックスはサックス・ミックスで、他にピアノ・ミックスなどのバージョンもある。

CHOICE 7
ひとりでゆったりと聴きたい曲
Johnny Gill“My, My, My”

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My, My, My
Johnny Gill

ジャンル: R&B/ソウル, ミュージック, コンテンポラリー R&B

「これはもう宣伝です(笑) 実は2016年3月2日にスロウジャムだけのミックスCD『Butter Smooth -Sweet Slow Jam for Lovers』をリリースします。
スロウジャムのミックスは初めてで、“My, My, My”辺りの曲を散々聴いたんですよね。ベッドルームで聴くような甘い曲を多めにセレクトしています」

堂々と宣伝してくるとは、なんとも潔い(笑) これまでに無数のミックスCDを手がけてきたDJ HASEBE。初めての試みとなる“スロウジャム”がテーマのミックス作品には、甘~く、アダルトな楽曲が多く収録されているとのことで、男性諸君は要チェック。
今回の制作過程で多数の楽曲を聴き比べたDJ HASEBEがチョイスした1曲は、ジョニー・ギル不朽の名作“My, My, My”。

CHOICE 8
最近気になっているエロい曲
Maxi Priest“Groovin’ In The Midnight”

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Groovin’ In The Midnight
Maxi Priest

ジャンル: ジャズ, ミュージック

「最近の曲ではないですが、2015年にリリースしたミックスCD『Butter Smooth -The Real 90’s R&B Flavor-』に収録した曲で、マキシ・プリーストの中では“Close To You”よりも好きな曲。
久々に聴いてみたら、もう『エロい』といえばこの曲しかないでしょ、という感じになってしまいました」

エロい楽曲の第一人者:DJ HASEBEが太鼓判を押したのが、マキシ・プリーストの“Groovin’ In The Midnight”。彼がこの曲しかない、というのだから、ムード作りには最高とみなさんは覚えておこう!
R&B~ラヴァーズ・ロックのスタイリッシュなサウンドとモダンなグルーヴが、大人の夜を演出する1曲。

全8曲のCHOICEを振り返ると、DJ HASEBEが大きな影響を受けたと思われる、1980年代後半~1990年代初期の曲が大半を占める結果に。
R&B~ヒップホップが、もっとも急速に成熟したこの時期は、やはり名曲揃い。真面目かつエロく、そしてバラエティ豊かな選曲に見事にやられてしまった。
2016年はリリースラッシュになるというDJ HASEBE。彼の音楽性をより深く知るためにも、ぜひ今回の選曲をチェックしてみて欲しい!

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